投稿者:元井章智
慶應義塾大学SFC研究所所員
東京薬科大学免疫学教室
東栄新薬株式会社 代表取締役社長
アガリクスとインターネットで検索すると、日本産やブラジル産のものがあり、栽培方法もハウス栽培と露地栽培のものがあります。それぞれのメーカーが、独自のPRをしているため、どのアガリクスを選べばいいのか分からなくなってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このコラムでは、アガリクスとはどのようなキノコなのか?そして栽培方法や産地で、どのような違いがあるのか?といった疑問について科学的根拠に基づいてお答えします。アガリクスについてご興味がある方は、ぜひ一度ご覧ください。
以前は学名を「アガリクス ブラゼイ」や「アガリクス ブラゼイ ムリル」などと呼ばれていました。現在では、国際薬用キノコ学会では、「アガリクス ブラジリエンシス」「アガリクス サブルフェセンス」などと呼ばれています。
日本での和名は、「ヒメマツタケ」と呼ばれています。
原産地のブラジルでは、太陽の下でも生えてくる生命力の強いキノコ」といったことから、「太陽のキノコ」と呼ばれたり、「神のキノコ」などと呼ばれたりしていました。
アガリクスに含まれる栄養成分
栄養成分としては、食物繊維、鉄分、マグネシウム、亜鉛、銅などを豊富に含みます。
ビタミン類としては、ビタミン B1、B2、 B6、ナイアシン、パントテン酸、 葉酸、ビオチンなど、ビタミン、ミネラルを豊富に含みます。
サプリメントとして国内外で利用
主に健康食品やサプリメントの原料として使用され、国内はもちろん、海外でもサプリメントによく使われている5つのキノコ「ファイブ メジャー マッシュシュルーム*」の一つとして広く利用されています。
*その他は霊芝(レイシ)、冬虫夏草、カワラタケ、マイタケ
製品によって品質が異なると厚生労働省が注意喚起
このアガリクスですが、地中の栄養素たっぷりと吸収して育つといった特徴があります。 産地や栽培方法によって栄養成分が大きく異なります。
実際に厚生労働省からも、「アガリクスは品質や特徴が、製品によって大きく異なる」と注意喚起されています。
アガリクスの産地と栽培方法
アガリクスの産地としては、原産地こちらのブラジルのほか、日本産、中国産があります。
(原産地ブラジルの大自然)
また現在、天然のアガリクスはほとんど取ることができません。栽培方法としては、天然に最も近く、太陽の下で栽培されるこの露地栽培と、日光を遮った人工的な環境で栽培される ハウス栽培があります。
(もともとの【太陽のキノコ】の名にふさわしく、太陽の下で行う露地栽培)
アガリクスKA21(キングアガリクス)はブラジル産露地栽培
私たち、東栄新薬のアガリクスKA21(キングアガリクス)は 、栄養成分が豊富なブラジル産の露地栽培アガリクスです。
(大きく育ったアガリクスKA21 根っこの部分ですべてつながっています。)
この大きく育ったキングアガリクスは、一般的な国産のハウス栽培アガリクスとサイズを比較すると、その差は歴然です。
(左:露地栽培キングアガリクス 右:一般的なハウス栽培)
肝心の中身の部分では、アガリクスの主成分であるベータグルカンは、ハウス栽培の1.5倍。そしてビタミン Dを豊富に含みます。
その他の栄養成分としては、銅は10倍、カルシウムは26倍、鉄分、セレンなどを豊富に含みます。
*日本食品分析センターで分析
そして食品の持つパワーを比較する、一般的な指標である「TEAC」を用いて比較すると、ブラジルで露地栽培されたアガリクスKA21(キングアガリクス)は、日本でハウス栽培された一般的なアガリクスに比べ、5倍以上といった結果が出ています。
アガリクス選びはブラジル産露地栽培を
アガリクスを選ぶときには、栄養成分や有用性の点から、天然に最も近い ブラジル産露地栽培アガリクスをお選びください。
ぜひブラジルで露地栽培したこの特別なアガリクス、私たち東栄新薬のアガリクスKA21(キングアガリクス)をご健康にお役立ていただければ幸いです。
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
国際中医専門員
【引用文献一覧】
アガリクスの学名について
1) S.P.Wasser et al.,Int J Med Mushrooms,4,267-290(2002)
2) RW.Kerrigan et al.,Mycologia,97,12-24(2005)
アガリクスの栽培方法による違いについて
「国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報」
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/
3) Y.Liu et al.,Evid Based Complement Alternat Med,5,205-219(2008)
4) D.Yamanaka et al.,BMC Complement Altern Med,14,454(2014)
5) M. Motoi et al.,Int J Med Mushrooms,17,799-817(2015)
アガリクスの栽培方法によるパワー(TEAC)の違い
6)IntJMedMushrooms.2019033173, pages 31-43