アガリクスの風評被害【発がん性がある】という間違った情報が拡散
執筆者:元井章智
サプリメントアドバイザー・NR=栄養情報担当者、国際中医専門員
アガリクスの信頼性について、以前、非常にショッキングなニュースが流れたことがありました。「アガリクスには発がん性がある」というものです。これは、一部の粗悪なアガリクスに関する限定的な報告が元になった単なる風評です。ここでは、アガリクスの真実についてお伝えしてみたいと思います。
風評被害の原因となった報告の中身
アガリクスには発がん性があるというショッキングな話が駆け巡った時期がありました。実は、「アガリクスには発がん性がある」というのは、完全な風評被害でした。この風評被害の元になったのは、厚生労働省からの注意喚起でした。
【中国産の一部の粗悪なアガリクス製品に発がんプロモーション作用がある】という情報でしたが、どこかで話がすり替わってしまったようで、【すべてのアガリクスに発がん性がある】といったような誤解が広まっていったのです。
*発がんプロモーション作用とは、食塩、脂肪、アルコールなどにも認められている作用です。
現在ではその誤解も解け、アガリクスの有用性が再認識されています。補完代替療法の中では、プロポリスやAHCCといった健康食品やサプリメントをはるかに上回る使用頻度があるといったデータもあることから、アガリクスの信頼性は完全に回復しています。
(補完代替療法に利用されているサプリメント 厚生労働省がん研究助成金による調査結果)
粗悪品と高品質のアガリクスの見分け方
アガリクスには、さまざまな産地や栽培方法があります。産地や栽培方法によっては、アガリクスは粗悪品にも、そして有用性の高い高品質なアガリクスにもなりうるのです。では、粗悪なアガリクスと高品質のアガリクスの見分け方には、どのようなポイントがあるのでしょうか。
アガリクスの見分け方のひとつは産地です。アガリクスは、原産国ブラジルのほか、中国や日本で栽培されています。ブラジルでは、太陽の光と自然の風雨を受けて、傘の大きい力強いアガリクスが露地栽培されています。
(原産地ブラジルで露地栽培されたアガリクス)
ブラジルには肥沃な大地が広がっています。未開の地も多く、化学汚染といった環境汚染の心配もないので、大自然の恵みを存分に吸収して栄養価の高いアガリクスに育ちます。
(ブラジルの大自然)
では、日本産アガリクスはどうでしょうか。
日本産と言えば、品質管理はお墨付きです。ただし、日本は国土が狭いことによって連作を強いられており、土壌の栄養価と共に栽培される農作物の栄養価が減少傾向にあることが問題視されています。せっかく栽培したアガリクスの栄養価が低ければ、それを原材料にした製品の高い有用性も期待できないでしょう。
実際に土地の肥えたブラジル産と、土地がやせている日本産のアガリクスを比べると、ビタミン・ミネラルの含有量に大きな違いがあります。
もうひとつのアガリクスの代表的な産地、中国はどうでしょうか。中国は、大気、河川、土壌汚染といったニュースを耳にすることが多いことからも分かるように、安心、安全なアガリクスを栽培する環境が整っているとは言いがたいケースが多々見られます。
汚染された土、水、空気の下では、粗悪なアガリクスしか育たないということは明らかです。このように、アガリクスの産地を見れば、おおよその品質が見分けられます。高品質のアガリクス製品を購入する場合には、ブラジル産を選ぶようにしましょう。
栽培は、露地栽培のものを
産地をブラジルに限定して購入すれば、ある程度の品質を維持した製品が購入できるでしょう。でも、栽培方法に関する知識を持って製品選びをすれば、高品質な製品をより確実に手に入れることができます。
実は、アガリクスには大きく2つの栽培方法があります。ひとつは、ブラジルのような気候の下でのみ可能な露地栽培、もうひとつは日本や中国などで行われているハウス栽培です。
露地栽培では、太陽の光と風雨に耐えた生命力の強いアガリクスが育ちます。
(露地栽培アガリクスの畑)
(露地栽培された生命力の強いアガリクス)
一方、ハウス栽培は、暗い部屋で人工的な栽培が行われています
日光が当たらないじめじめとした暗室なので、土壌にもよりますが、育ったアガリクスは露地栽培の5分の1程度の小振りなものが多いようです。
(日光を遮った暗所で行われるハウス栽培)
(ハウス栽培された小ぶりなアガリクス)
(左:露地栽培アガリクス 右:ハウス栽培)
また、栄養面に関しても栽培された土壌にもよりますが、主要成分のβ-グルカン、世界的に注目を集めている栄養素であるビタミンDが、ハウス栽培より露地栽培の方が含有量が多いことが分かっています。
アガリクスは補完代替医療の分野で、プロポリスなどを抜いて最も支持を受けているサプリメント・健康食品であることはお話したとおりです。しかし、製品によってその特徴が大きく異なってしまいます。そのため、厚生労働省も注意喚起しているのですが、産地や栽培方法に気をつけながら高品質のアガリクスを選んでいただきたいと思います。
研究実績の多さも決め手のひとつ
ブラジル産露地栽培のアガリクスを原料とした製品を選ぼうとすると、もしかしたらいくつかの製品が候補に挙げられるかもしれません。その中で、もっとも信頼できる製品はどうやって選べばよいのでしょうか。
決め手は、研究実績です。一般的な健康食品メーカーでは、数ある原料の中のひとつとしてアガリクスの研究を行っているところも見受けられます。でも、アガリクスは「神のキノコ」と称されるように、希少性の高いキノコです。アガリクスを専門に研究開発しているアガリクス専門メーカーでなければ、たどり着けない研究成果があります。
弊社はアガリクス専業メーカーで、国際論文の累計発表数は28本とアガリクスメーカー最多です。
専門性の高い研究開発を日夜行っているほか、ブラジルには弊社独自のアガリクス露地栽培農場を保有しています。自社農場で露地栽培にこだわってアガリクスを育て、研究を重ねて製造した製品は、きっと貴方の健康維持に力を発揮することでしょう。
(ブラジルの露地栽培アガリクス)
アガリクスの有用性や安全性を実感したいのであれば、産地、栽培方法、研究実績からアガリクスの製品選びをしてください。
執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
国際中医専門員
PS.
アガリクス専門メーカーである弊社=東栄新薬株式会社で製造した
ブラジルで露地栽培されたキングアガリクス100%で製品化した
以下の製品の摂取をお勧めします。
「キングアガリクス100(人用)」
ご購入サイトはこちら
「キングアガリクス100ペット用」
ご購入サイトはこちら
本サイト掲載情報の元となったアガリクス・キングアガリクスに関する研究施設
●東栄新薬株式会社
アガリクスの専門メーカーとして、ブラジルで露地栽培したキングアガリクスの研究開発を行っています。キングアガリクスの研究開発を20年以上行っており、アガリクスメーカー最多となる28本の国際論文を発表しています。
日本獣医皮膚科学会賛助会員、比較統合医療学会賛助会員、日本獣医がん学会賛助会員、公益財団法人 日本動物愛護協会
主な学会発表実績:日本薬学会(1996~2018)、国際薬用キノコ学会(2003、2013、2015、2017)、欧州免疫学会(2015)、国際免疫学会(2016)、日本生体防御学会(2017)、日本獣医学会(2017)、国際微生物学連合(2017)、日本動物臨床医学会(2018)、日本獣医がん学会(2019)
●東京薬科大学免疫学教室
キノコ研究では世界的に権威ある研究室
アガリクス・キングアガリクスに関する研究を20年以上行い、これまでに24本の国際論文を発表
安全性試験の他、アガリクスの主成分であるβ-グルカンに対する研究を実施
本サイト掲載情報執筆の際に引用した主な論文
N.Ohno et al.,Biol Pharm Bull,24,820-828(2001)
●東京大学食の安全研究センター
キングアガリクスが自律神経にどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Tubone H, at el. Journal of Medicinal Food 17 (3) 295-301 (2014)
●慶應義塾大学SFC研究所
キングアガリクスが生体にどのような影響を与えるかを研究
●順天堂大学医学部
キングアガリクスの安全性などに対するヒト臨床試験を実施
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Y.Liu et al.,Evid Based Complement Alternat Med,5,205-219(2008)
●近畿大学医学部
キングアガリクスが代謝・内分泌にどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Atusoko, N. et al. Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition(Advance Publication 2011)
●麻布大学獣医学部
キングアガリクスがウィルスにどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Nao, E. et al. Biocontrol Science, 2017, Vol.22, No.3, 171-174
●国立長寿医療研究センター
キングアガリクスの寿命に与える影響を研究
●その他の参照情報
「国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報」
「がんの補完代替医療ガイドブック」
編集:厚生労働省がん研究助成金「がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」班
監修:日本補完代替医療学会
本サイトに引用した主な論文
ホームページ内のアガリクスに関する情報は、自社発表論文を含め以下の公開論文の内容を元に執筆しています。
1) S.P.Wasser et al.,Int J Med Mushrooms,4,267-290(2002)
2) RW.Kerrigan et al.,Mycologia,97,12-24(2005)
3) K.Wisitrassameewong et al.,Saudi J Biol Sci,19,131-146(2012)
4) Y.Liu et al.,Evid Based Complement Alternat Med,5,205-219(2008)
5) N.Ohno et al.,Pharm Pharmacol Lett,11,87-90(2001)
6) S.Hashimoto et al.,Int J Med Mushrooms,8,329-341(2006)
7) N.Ohno et al.,Biol Pharm Bull,24,820-828(2001)
8) D.Yamanaka et al.,BMC Complement Altern Med,14,454(2014)
9) D.Yamanaka et al.,Immunopharmacol Immunotoxicol,34,561-570(2012)
10) D.Yamanaka et al.,Int Immunopharmacol,14,311-319(2012)
11) N.Ohno et al.,Carbohydr Res,316,161-172(1999)
12) M. Motoi et al.,Int J Med Mushrooms,17,799-817(2015)
13) I. Hyodo et al., J Clin Oncol 2005; 23: 2645-54.