アガリクス製品の適正な値段とは?
執筆者:元井章智
慶應義塾大学SFC研究所所員
東京薬科大学免疫学教室
アガリクスは、国内はもちろん海外からも非常に注目されている健康食品です。注目を浴びているサプリメントということもあり、アガリクス関連商品は数多く売られています。そんなアガリクス製品の適正な値段は一体いくらなのでしょうか。有用性を実感できるアガリクスの値段についてみていきましょう。
アガリクスの値段の差は何が理由?
店頭に数多く並ぶアガリクス製品。非常に安価で1カ月あたりに換算しても5,000円程度のものから、中には10万円くらいの高額なものまであり、どのアガリクス製品を選んでいいのか戸惑った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
このようにアガリクス製品ごとの値段に格差が生じるその原因は一体、何なのでしょう。実は、アガリクス製品の値段の差は、アガリクスの産地や栽培方法の違いから生じています。
具体的な産地や栽培方法の話に入る前に、アガリクスとは何かをおさらいしておきましょう。アガリクスは、ブラジルのサンパウロ郊外に自生していたキノコです。なかなか手に入らないことから、「神のキノコ」などと珍重されてきました。
アガリクスは、西洋医学の治療を行っている一般的な病院やクリニックでの保険診療をサポートするための補完代替療法で、もっとも使用頻度の高い健康食品・サプリメントのランキング1位です。
厚生労働省の助成金を活用して行った調査では、健康を考える人たちがよく利用すると言われているプロポリスやAHCC(シイタケ菌糸体)、漢方薬などを抑えてアガリクスがN0.1といった調査結果が出ています。
また、海外でもアガリクスは「5つのメジャーなキノコ(=Five Major Mushroom)」の1つとして広く補完代替医療の分野で利用されています。
(その他は、霊芝、冬虫夏草、カワラタケ、マイタケです。最近、名前を聞くようになったフコイダンやブロッコリー抽出成分などは、データが非常に少なく安全性・有効性が確立されていないため、海外などではほとんど利用されていません。)
引用論文:Intergr Med (Encinitas)2014 Feb; 13(1): 32–44.
このアガリクスですが、地中の栄養素をたっぷりと吸収して育つため、栽培方法や産地の影響を大きく受けるといった特長があります。
実際に、国立健康・栄養研究所のデータベース「健康食品の安全性・有効性情報」には、「アガリクスは、菌株、栽培条件、産地により、その特性や含有成分が異なる」 と明記され、厚生労働省からは「原材料や製品でかなり品質に差異がある」 と注意喚起されています。
それでは、アガリクスにはどのような産地と栽培方法があるのかを見ていきましょう。
アガリクスの一般的な栽培方法はハウス栽培
アガリクスはブラジル原産のキノコですが、人工的な環境で行うハウス栽培の普及により現在、ブラジル以外の日本や中国でもハウス栽培が行われています。
ハウス栽培という言葉からどのような光景を連想されるでしょうか? 明るい光が降り注がれるビニールハウスの中で温度管理されている様子を連想された方も多いのではないかと思います。
(一般的なハウス栽培のイメージ)
しかしアガリクスのハウス栽培は、日光を遮断した暗いじめじめとした人工的な環境下で栽培がおこなわれ、栄養価が低く小ぶりなアガリクスとなります。
(暗所で行われるアガリクスのハウス栽培)
(ハウス栽培されたアガリクス)
天然に最も近いとされる露地栽培アガリクス
一方、最も天然に近いとされるのが露地栽培アガリクスです。栄養価が高いことから多くのアガリクスメーカーが露地栽培に挑戦しましたが、そのほとんどが失敗に終わりハウス栽培に移行しました。
そのような中、私たちは諦めずに試行錯誤を重ね、以下の3つの要素をそろえることで露地栽培が可能になりました。現在、アガリクスの露地栽培は、私たちの農場以外にはほとんど行われておりません。
1.原産地ブラジル特有の気候と土壌
(アガリクスの原産地ブラジルの環境)
2.栄養価の高い特殊な堆肥
(露地栽培が可能な特殊な堆肥を1か月かけて作成します)
3.生命力の強い特別な菌株
(生命力の強い特別な菌株キング・アガリクス21=KA21株 苛酷な自然環境下でも露地栽培が可能)
露地栽培アガリクス=キングアガリクス
露地栽培されたアガリクスは、その見た目や栄養成分が大きく異なることから、現地では【キングアガリクス】と呼ばれています。
(露地栽培アガリクス=キングアガリクス)
【動画】キングアガリクスがどのように露地栽培されているかなど、詳しくはこちらの動画をご覧ください↓
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露地栽培キングアガリクスとハウス栽培の違い
露地栽培キングアガリクスと一般的なハウス栽培の大きさを比較すると、まず見た目のサイズが大きく異なります。
(左:露地栽培キングアガリクス 右:ハウス栽培)
そしてアガリクスの主成分であるβ-グルカンは1.5倍、日光を浴びて育つのでビタミンDも豊富に含みます。
【動画】露地栽培したキングアガリクスと一般系なハウス栽培との比較は、こちらの動画をご覧ください↓
VIDEO
ここまで、露地栽培とハウス栽培といったアガリクスの栽培方法による違いについてご説明いたしました。
産地による違い
続いて、産地による違いについてご紹介いたします。
アガリクスは地中の栄養素をたっぷりと吸収して育つため、産地の土壌の影響を大きく受けます。具体的には土地の肥えた土壌で栽培すると栄養価の高いアガリクスに育ち、逆に土地の痩せている土壌で栽培すると栄養価の低いアガリクスになります。また、大気汚染や土壌汚染されている場所で栽培すると有害物質などを含むアガリクスをなってしまいます。
アガリクスの代表的な産地には、原産地ブラジルの他、中国産と日本産があります。
最も安価な中国産
まずは最も安価な中国産ですが、現在中国では急速な近代化の影響によりPM2.5による大気汚染や工場排水による土壌汚染が深刻化しています。
(環境汚染が深刻化している中国 写真は日中に撮影しましたが、PM2.5の影響により薄暗くなっています)
実際、過去に粗悪な中国産アガリクスによる健康被害が報告もされていることから、中国産アガリクスは安全性が懸念されます。
日本産アガリクスとブラジル産の違い
それでは、日本産とブラジル産の違いはどうなのでしょうか。
日本産とブラジル産で大きな違いとなるのが、土壌に含まれる栄養価です。日本産は、安全性は非常に高いのが特徴です。しかし、地中の栄養素をたっぷりと吸収して育つアガリクスを繰り返し同じ場所で栽培すると、アガリクスに含まれる栄養価は徐々に低くなってきています。
一方のアガリクスの原産地ブラジルは、手つかずの大自然が残っており土壌は非常に肥えています。さらに弊社のキングアガリクスは常に栄養価の高いアガリクスをお届けするために、一度栽培を行った場所では、二度は栽培を行わず、常に新しい農地を開墾して栽培を行っています。
(ブラジル特有の赤土 鉄分などのミネラルを豊富に含みます)
(常に新しい農地を開墾して行われるキングアガリクスの露地栽培)
【動画】ドローンで撮影した農場付近の様子↓
VIDEO
周辺に工場はなく、酸性雨の影響もない大自然の中でキングアガリクスの露地栽培は行われています。また、キングアガリクスは完全無農薬で栽培されています。
(残留農薬試験結果 420項目全てで農薬は検出されず、無農薬栽培されていることが確認されました。)
土地の肥えたブラジルで一度しか栽培しないキングアガリクスと、日本産アガリクスを比較すると、栄養価の違いは歴然です。
ブラジル産のキングアガリクスは、日本産アガリクスに比べカルシウムが26倍、銅は10倍、鉄分、セレンを豊富に含みます。
ブラジル露地栽培、中国や日本のハウス栽培、その値段の差は?
アガリクスの違いを確認したうえで、値段に話を移しましょう。
まず、安価な製品が多く販売されている中国産ハウス栽培を見てみましょう。中国産ハウス栽培されたアガリクスを使った製品は、最も安いものだと1カ月分で5,000円~20,000円といった値段の製品が多いようです。中には、1,000~5,000円といった驚くほど安い製品もありますが、極端に安い製品にはアガリクスの成分があまり入っていないといったケースが多いようです。
次に、日本産ハウス栽培の製品値段を見てみましょう。日本産では、20,000~50,000円の値段のものがよく見られます。50,000円以上、中には100,000円近い製品もありますが、これは明らかに値段が高すぎると判断していただいて間違いありません。
最も天然に近いとされるブラジル産露地栽培では、自然環境の影響を受けやすく収穫量も限られているため、栽培コストのみを比較すると、露地栽培はハウス栽培の10倍以上のコストがかかります。しかし、より多くの方の健康にお役立て頂くために企業努力を重ねることで、日本産ハウス栽培と同程度の40,000~50,000円といった価格設定を行っています。
このように、産地や栽培方法が違うと、アガリクス製品の値段にも差が生じます。あまりにも安価な製品、高値の製品は、適正価格のアガリクス製品と言えません。産地や栽培方法の違いによる値段の差や、価格帯に関する知識を持って、適正価格で有用性を実感できる高品質なアガリクス製品選びに役立ててください。
有用性を実感できる適正な値段のアガリクスとは
アガリクス製品の値段は、産地や栽培方法によって異なります。
初めてアガリクスを試す際には、まずはブラジル産露地栽培のアガリクス=キングアガリクスを使用している弊社のアガリクス製品をお試しください。毎日使い続けるアガリクス製品だからこそ、品質と値段面でもご納得頂けるものと思います。
露地栽培は栽培自体が非常に難しく、天候の影響も受けるため収穫量も一定しません。また栽培コストは、一般的なハウス栽培に比べると10倍以上かかりますが、販売価格は企業努力によって一般的な日本産ハウス栽培と同程度になるよう設定しています。
私たちが企業努力を重ね、【露地栽培】にこだわってるのは、天然に最も近い【露地栽培】だからこそ、アガリクスを必要としている方々のご健康にお役立て頂けると確信しているからです。
私たちのこだわりが詰まった露地栽培キングアガリクスをご健康にお役立てください。
(ブラジルで露地栽培された弊社のキングアガリクス)
執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
国際中医専門員
PS.
私たちのキングアガリクスに人工添加物を一切加えず、キングアガリクス100%で製品化した製品が【キングアガリクス100】です。
現在、人間用、ペット用の2製品があり、それぞれ以下のサイトでご購入頂けます。
【キングアガリクス100(人間用)】
現在、10,800円相当の12袋セットを毎月先着順(初回限定)で3,000円で販売してます
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【キングアガリクス100ペット用】
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本サイト掲載情報の元となったアガリクス・キングアガリクスに関する研究施設
●東栄新薬株式会社
アガリクスの専門メーカーとして、ブラジルで露地栽培したキングアガリクスの研究開発を行っています。キングアガリクスの研究開発を20年以上行っており、アガリクスメーカー最多となる28本の国際論文を発表しています。
日本獣医皮膚科学会賛助会員、比較統合医療学会賛助会員、日本獣医がん学会、公益財団法人 日本愛護協会会員
主な学会発表実績:日本薬学会(1996~2018)、国際薬用キノコ学会(2003、2013、2015、2017)、欧州免疫学会(2015)、国際免疫学会(2016)、日本生体防御学会(2017)、日本獣医学会(2017)、国際微生物学連合(2017)、日本動物臨床医学会(2018)、日本獣医がん学会(2019)
●東京薬科大学免疫学教室
キノコ研究では世界的に権威ある研究室
アガリクス・キングアガリクスに関する研究を20年以上行い、これまでに24本の国際論文を発表
安全性試験の他、アガリクスの主成分であるβ-グルカンに対する研究を実施
本サイト掲載情報執筆の際に引用した主な論文
N.Ohno et al.,Biol Pharm Bull,24,820-828(2001)
●東京大学食の安全研究センター
キングアガリクスが自律神経にどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Tubone H, at el. Journal of Medicinal Food 17 (3) 295-301 (2014)
●慶應義塾大学SFC研究所
キングアガリクスが生体にどのような影響を与えるかを研究
●順天堂大学医学部
キングアガリクスの安全性などに対するヒト臨床試験を実施
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Y.Liu et al.,Evid Based Complement Alternat Med,5,205-219(2008)
●近畿大学医学部
キングアガリクスが代謝・内分泌にどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Atusoko, N. et al. Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition(Advance Publication 2011)
●麻布大学獣医学部
キングアガリクスがウィルスにどのような影響を与えるかを研究
本サイト掲載情報執筆の際に引用した論文
Nao, E. et al. Biocontrol Science, 2017, Vol.22, No.3, 171-174
●国立長寿医療研究センター
キングアガリクスの寿命に与える影響を研究
「国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報 」
「がんの補完代替医療ガイドブック 」
編集:厚生労働省がん研究助成金「がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」班
監修:日本補完代替医療学会
本サイトに引用した主な論文
ホームページ内のアガリクスに関する情報は、自社発表論文(番号を赤字で記載)を含め以下の公開論文の内容を元に執筆しています。
1) S.P.Wasser et al.,Int J Med Mushrooms,4,267-290(2002)
2) RW.Kerrigan et al.,Mycologia,97,12-24(2005)
3) K.Wisitrassameewong et al.,Saudi J Biol Sci,19,131-146(2012)
4) Y.Liu et al.,Evid Based Complement Alternat Med,5,205-219(2008)
5) N.Ohno et al.,Pharm Pharmacol Lett,11,87-90(2001)
6) S.Hashimoto et al.,Int J Med Mushrooms,8,329-341(2006)
7) N.Ohno et al.,Biol Pharm Bull,24,820-828(2001)
8) D.Yamanaka et al.,BMC Complement Altern Med,14,454(2014)
9) D.Yamanaka et al.,Immunopharmacol Immunotoxicol,34,561-570(2012)
10) D.Yamanaka et al.,Int Immunopharmacol,14,311-319(2012)
11) N.Ohno et al.,Carbohydr Res,316,161-172(1999)
12) M. Motoi et al.,Int J Med Mushrooms,17,799-817(2015)
13) I. Hyodo et al., J Clin Oncol 2005; 23: 2645-54.
14) 国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報
15)Y.Adachi et al., Chem. Pharm. Bull 38(2)477-481(1990)
16) K. Yoshimura et al., Int J Urol. 2010 Jun;17(6):548-54
17) 山中大輔, 元井章智他: βグルカンの基礎研究と応用・利用の動向,10,216-226,シーエムシー出版,東京(2018)