執筆者:元井章智(サプリメントアドバイザー NR=栄養情報担当者)
アガリクスは、補完代替療法の分野でも注目を集めている栄養価の高いキノコです。
すでにアガリクスを毎日の健康維持に役立てている方の、またこれからアガリクスの有用性を積極的に活用しようと考えている方のお役に立てるよう、アガリクスとはどんなものなのかを分かりやすく解説したいと思います。
アガリクスの名前がついている健康食品やサプリメントが多く発売されています。アガリクスは、保険診療を行っている一般的な病院やクリニックといった医療機関の診療をサポートする補完代替療法の分野でもっとも使用頻度が高い健康食品です。
あの有名なプロポリスやAHCCといった人気の健康食品を抜いて、アガリクスは60%以上の支持を受けており、アガリクスの有用性は今や広く社会に認知されてきました。
では、これほど注目を集めているアガリクスとは、どんな栄養素が含まれるものなのでしょうか。また、アガリクスとは、どのような産地でどんな栽培方法で栽培が行われているのでしょうか。
アガリクスとは、南米ブラジルにあるサンパウロ郊外にあるピエダーテ地方で自生していたキノコです。現地ではアガリクスの希少性から、「太陽のキノコ」「神のキノコ」「幻のキノコ」などの愛称で親しまれていました。
アガリクスの名前の由来は、ハラタケ目、ハラタケ科、ハラタケ属の学名をカタカナ表記したものです。約30種類あるハラタケ属のキノコはすべて、学名が「アガリクス」で始まっています。私たちの食卓にもおなじみのマッシュルームは、実はハラタケ属のキノコで、学名を「アガリクス・ビスポラス」と言います。アガリクスは、実は、私たちの生活に身近なものであることがお分かりいただけると思います。
アガリクスは原産国ブラジルのほか、日本や中国などで栽培が行われています。原産国であるブラジルはみなさんがご存知の通り、大自然の宝庫です。ブラジルにはさまざまな生き物の命を育むアマゾン川が流れ、その流域には肥沃で広大な大地が広がっています。
化学薬品などによる汚染といったものは無縁で、栄養分を豊富に蓄えている大地で栽培されたアガリクスは、当然、土壌の栄養分を潤沢に蓄えて育ちます。
(アガリクスの原産地 ブラジルに広がる大自然)
ブラジル産のアガリクスに有用性が高いものが多いのは、まさに、アガリクスが育まれる大地に理由があったのです。
では、日本や中国で栽培されたアガリクスはどうなのでしょうか。日本は国土の狭い国です。狭いながらも連作を重ねて、さまざまな作物を栽培してきました。土壌汚染といった安全管理には定評がある日本ですが、連作の影響は意外に大きいものがあり、年々、土壌の栄養価が減少している問題点を抱えています。
土壌の栄養価が下がれば、当然、そこで栽培される作物の持つ栄養価も低下します。アガリクスの有用性をあますところなく実感しようとした場合、少し問題が残ります。
また、アガリクスは、土壌の栄養を吸収して大きくなる反面、土壌が汚染されていると有害物質を含むアガリクスとなってしまいます。中国では、急激な経済発展の影響もあり、大気汚染や水質汚染、土壌汚染といった環境汚染が広がっています。そんな環境でアガリクスが育てられたとしたら、そのアガリクスは有用成分を含有しているか、していないかといった議論の前の、安全性に問題のある粗悪品になってしまいます。
このように見ていくと、有用性を実感できる安全なアガリクスは、やはりアガリクスの原産国であるブラジル産と言えるでしょう。
アガリクスは、さまざまな栄養素を含んだ、栄養価の高い健康食品です。でも、栽培方法によっては、含有している栄養価に大きな違いが出てしまいます。実は、アガリクスには2つの栽培方法があります。
ひとつは、原産国ブラジルで行われている露地栽培です。ギラギラと光る灼熱の太陽を浴び、ときに激しい風雨にさらされて育ったアガリクスは、主要成分であるβ-グルカンを豊富に含んでいます。
(原産地ブラジルの露地栽培農場)
(露地栽培されたアガリクス)
アガリクスのもうひとつの栽培方法は、ハウス栽培です。気候条件が揃わなければ露地栽培はできません。ハウス栽培は、ブラジルのような気候条件が揃わない日本や中国を中心に行われています。ハウス栽培では、湿気のある日光を遮断した暗室の中でアガリクスが育ちます。
(日光を遮った暗所で行われるハウス栽培)
(ハウス栽培されたアガリクス)
ブラジル産露地栽培と日本産ハウス栽培のアガリクスの栄養素を比較した研究があるので、いくつかの栄養素を比較してみましょう。
栽培された土壌にもよりますが、そのデータでは、カルシウムは約26倍、銅は約10倍、世界的に注目を集めている栄養素であるビタミンDは約34倍と、露地栽培のアガリクスの栄養価が高いという結果が出ています。ほかにも、セレン、ビタミンB1、カルシウムや鉄分といった栄養素もハウス栽培と比較すると露地栽培の方が豊富に含まれているのです。
有用性を実感したいなら、ブラジルで露地栽培のアガリクスを選ぶことということは覚えておいてください。
アガリクスの入っている製品は非常に多く販売されています。一般的な健康食品メーカーもアガリクス入りの製品を販売しているので、探せばすぐにアガリクス製品は見つかるでしょう。
でも、安易にそれら製品を手にすることはお勧めできません。アガリクスの有用成分であるβ-グルカンは、分子量が大きければ大きいほど有用性を実感できます。しかし、一般的な健康食品メーカーはアガリクスに関する研究開発が徹底されていないため、「低分子有効成分××」「細胞壁破砕」など分子量をわざわざ小さくして製品化しているところも見られます。
アガリクスの安全性や有用性に関する研究開発を徹底して行っていないと、製品化する段階でアガリクスの有用性を低下させてしまう危険があります。
弊社は、アガリクス専業メーカーです。ブラジルに自社の露地栽培農場を持っており、傘の大きな栄養たっぷりのアガリクスが育っています。露地栽培されたアガリクスは、一般的なハウス栽培とは見た目も大きく異なることから、私たちは「キングアガリクス」と呼んでいます。
(見た目の違い 左:ハウス栽培アガリクス 右:露地栽培「キングアガリクス」)
(ブラジルで露地栽培された弊社のキングアガリクス)
弊社はアガリクスに関する国際論文の累積発表数はアガリクスメーカーの中でも最多となる28本です。
アガリクスの栽培方法、安全性、有用性に関する研究開発を真摯に行っているほか、残留農薬の検査なども行っているので安心してご使用いただけます。
アガリクスとは何か、どのようなアガリクスが有用性を実感できるのかご納得いただけましたら、ぜひ、弊社のキングアガリクス製品を手に取ってみてください。きっと、毎日の健康管理、健康維持に役立てていただけると思います。
執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
参考文献
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2) RW.Kerrigan et al.,Mycologia,97,12-24(2005)
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