執筆者:元井章智(サプリメントアドバイザー NR=栄養情報担当者)
アガリクスは、保険診療をサポートする補完代替療法の中でも使用頻度60%ともっとも高い割合で用いられている健康食品です。健康について真剣に考え、さまざまな療法にチャレンジできる人が、早くからアガリクスの有用性に注目してきました。
アガリクスとは、ブラジルのサンパウロ郊外にあるピエダーテ地方に自生していた希少なキノコです。原住民の間では、「幻のキノコ」「神のキノコ」という特別な名前で親しまれてきました。その後の研究でアガリクスの有用性が注目され、日本や中国など世界各地で栽培されるようになります。
現在では、アガリクスの名前がつくさまざまな健康食品やサプリメントが製品化されるまでに市場は拡大してきました。
では、アガリクスの主成分やアガリクスの持っている栄養素には、どのようなものがあるのでしょうか。それらの成分をもっとも多く含有しているのは、どこの産地でどのように栽培されたアガリクスなのでしょうか。今回は、これらの疑問にお答えしようと思います。
アガリクスは、学名を「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」、和名を「カワリハラタケ」「ヒメマツタケ」などといいます。アガリクスはハラタケ科に属するキノコの一種で、サラダやシチューでもおなじみのマッシュルームも、学名を「アガリクス・ビスポラス」とされアガリクスの仲間のキノコであるとお話するとイメージが湧きやすいかもしれません。
アガリクスの主成分はβ-グルカンです。β-グルカンとは、キノコ類やパン酵母などの細胞壁に含まれている分子量が大きい多糖類の一種です。
アガリクスは、β-グルカンの中でも、β(1-3)グルカンと、β(1-6)グルカンという名前の2種類のβ-グルカンを豊富に含有しています。β-グルカンの性質について1990年に発表された論文では、β-グルカンは大きいサイズのままが良いということが述べられています。
また、2010年に東京薬科大学の研究グループが発表した論文でも、「β-グルカンを低分子化すると著しく有用性が減弱してしまい、低分子化した製品に効果がなかった」と結論付けられています。
しかし、店頭に並んだ製品の中には、わざわざβ-グルカンの分子量を小さくした製品も多く見られます。製品購入の際は、β-グルカンの分子のサイズが大きいまま製品化されているかを確認すべきでしょう。
現在、アガリクスは原産国のブラジル以外、日本や中国でも栽培されています。日本や中国における栽培方法は、もっぱらハウス栽培です。明るい温室のイメージとはほど遠く、ジメジメした暗室で大量生産されています。
(暗い小屋の中で栽培されるハウス栽培アガリクス)
(ハウス栽培されたアガリクス)
ハウス栽培のメリットは、大量生産できることでアガリクスの安定供給が図れることです。しかし、アガリクスの栄養価の面から考えると、天然に最も近いとされる露地栽培は及びません。
土壌にもよりますが、肥沃な大地ブラジルで露地栽培されたものとハウスで栽培した日本産のものと比較した場合、ブラジル産露地栽培の方がビタミンDは約34倍、カルシウムは約26倍、銅も約10倍も含まれるという研究結果が出ています。
主要成分β-グルカンの含有量については、乾燥品100g中でブラジル産露地栽培が12.4gなのに対し、ハウス栽培されたアガリクスは8.2gという日本食品分析センターの出した調査結果もあります。
アガリクスの大きさを比較しても、ハウス栽培のものは露地栽培の5分の1ほどしか育たないものもあります。健康のためにアガリクスの有用性を実感したいと考えるなら、ブラジルで露地栽培されたアガリクスを使った製品であることも、しっかりと確認しましょう。
(左:ハウス栽培アガリクス 右:露地栽培アガリクス)
アガリクスの有用性を実感したいなら、ブラジル産露地栽培されたアガリクスがよいということは、すでにお分かりいただけたと思います。弊社は、ブラジルにアガリクスの露地栽培ができる農場を持つ数少ないのメーカーです。
(ブラジルの露地栽培農場)
(過酷な自然環境を生き抜いた露地栽培アガリクス)
アガリクスに特化したアガリクス専業メーカーであり、今までに発表している国際論文数も他社を圧倒しています。国際論文数が多いのは、研究開発に熱心な証にもなります。
また、アガリクスの製品化の工程にも細心の注意を払っており、完全無農薬栽培をしているのはもちろんのこと、残留農薬や重金属検査などの徹底や、添加物やかさ増しで用いられるビール酵母といった賦形剤の使用も一切しない高品質のアガリクス製品のご提供に全力で取り組んでいます。
(無農薬で栽培されたキングアガリクス)
アガリクスは、本来栄養豊富なキノコです。ブラジル産露地栽培、完全無農薬栽培された弊社のアガリクス100%の製品「キングアガリクス100」で、ぜひその有用性を実感してください。
執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
参考文献
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2) RW.Kerrigan et al.,Mycologia,97,12-24(2005)
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