執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
執筆者:元井章智
アガリクスの栽培方法には、自然露地栽培、ハウス栽培、タンク栽培の3つがあります。自然露地栽培はアガリクスの生育に最適な土壌や気候、風土などが必要条件です。天候に左右されるため、栽培は非常に難しく採取量も極めて少ないことから貴重なアガリクスとして世界の市場などでは高額で取り引きされています。ハウス栽培は、季節や日々の天候に左右されず年間を通して安定した収穫が得られるのが特徴です。最後にタンク栽ですが、キノコの根の部分をタンクで培養する方法です。一時期日本でも多く採用されていましたが、現在では減少しています。
今回のコラムでは、アガリクスのハウス栽培の方法や、ハウス栽培で生産されたアガリクスの特性などを説明していきましょう。
一般的な農作物のハウス栽培は、ビニールハウスの中の温度や湿度などを調節して、旬の時期以外にも収穫できるようにする栽培方法です。例えば夏の野菜を春に収穫したり、春の作物を冬に収穫したり、季節に関係なく収穫できます。ビニールハウス栽培の普及によって食卓がだいぶ豊かになったと感じてる方も多いのではないでしょうか。
近年、健康食品として注目を集めているアガリクスも、ハウス栽培が盛んに行われています。現在、日本国内で流通している日本産、中国産、台湾産などのアガリクスは、ハウス栽培で生育したものです。アガリクスのハウス栽培は、通常行われているような、透明のビニールハウスを使った栽培方法とは違い、自然光を一切遮断した真っ暗で湿気の高い小屋などで行われています。
(アガリクスのハウス栽培の様子 日光を遮って暗所で行われます)
ハウス栽培は、季節や日々の天候に左右されず一年を通して安定した収穫量を確保できる点がメリットです。そのため市場には安価で出回り、多くの人が気軽に買い求められるようになりました。しかし、ハウス栽培で収穫されたアガリクスは、ブラジル産の自然露地栽培のものに比べて、サイズは小ぶりでアガリクス本来の大きさには育ちません。
(サイズの比較 左:ハウス栽培アガリクス 右:自然露地栽培アガリクス)
また、栄養素の含有量にいたっては、自然露地栽培のアガリクスの半分にも満たないものもあるため、安価なアガリクスを日々摂取し、本来のパワーを実感できず「本当にアガリクスって効用があるの?」と過ごしている方もいらっしゃると思います。
アガリクスの主成分であるβ-グルカンは、キノコ類に多く含まれる多糖類ですが、自然露地栽培のアガリクスにはハウス栽培の約1.5 倍もの量が含まれています。
またカルシウムやビタミンD、ミネラルなども多く含まれています。そのため、以前ハウス栽培アガリクスを飲んでいた方が、自然露地栽培アガリクスに切り替えたことで「違いを実感できた」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
このようにさまざまな栄養素に満ちた自然露地栽培のアガリクスですが、この栽培方法は大自然の中に自生するアガリクスに最も近いといわれています。
アガリクスの原産地は南米ブラジルのサンパウロの近郊、ピエダーテ地方で、ブラジル国内でも数少ない、アガリクスが自生する地として知られています。原住民の間でも、「幻のキノコ」「神のキノコ」「太陽のキノコ」などと言い伝えられ、大切に食されていました。その希少性から、天然のアガリクスが一般市場に出回ることは皆無に等しいことです。
現在、アガリクスの自然露地栽培はブラジルでのみ可能といわれています。南米の大自然アマゾンに代表されるように、よく肥えた土壌、太陽の強い日差し、爽やかな澄んだ空気と、ブラジルの大自然の恵みがあってこそ天然物に近い高品質なアガリクスが生育されるのです。
弊社の「キングアガリクス」は、ブラジルの大自然の中、農薬は一切使わずに育てられました。栽培方法はもちろん自然露地栽培で、一度アガリクスを栽培した土地ではなく、新しく開墾した土地を使っているため土壌汚染の心配がないのも特徴です。
また、日本産ハウス栽培アガリクスの栄養素を比較したデータでは、β-グルカンは約1.5倍、ビタミンDが約34倍、日本人が不足しやすい栄養素といわれるカルシウムが約26倍、銅は約10倍も含まれているという結果が出ています。
このように、ブラジル産の自然露地栽培アガリクスと、ハウス栽培アガリクスでは栄養素の含有量に大きな違いがあります。弊社のブラジル産自然露地栽培アガリクス「キングアガリクス」は、ハウス栽培のアガリクス商品にくらべ希少性が高いこともあり、高価ではありますが、手間ひまかけて育て上げたその品質の良さは数値にもあらわれております。アガリクス本来のパワーを知っていただける商品ですので、ぜひその違いを感じてみてください。
執筆者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
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